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2007年03月30日
サーキットダイエット
たった3分で効果的に痩せられる上に体力まで付くという、多忙なビジネスマンにとっては魔法のような「サーキットダイエット」。最近、TVや雑誌で目にした方も多いと思うが、どのようなものなのか想像し難く、その効果もイメージしづらい。そこで今回は雑誌連載を持ち、女優や人気モデルにも直接指導をしているカリスマトレーナーの饗庭秀直先生に、メカニズムと効果を科学的に解き明かしてもらうことにした。
有酸素運動と無酸素運動のいいとこ取り
「サーキットダイエットとは、筋トレと有酸素運動のメリットを上手に取り入れた画期的なエクササイズ法なのです」と饗庭先生。
サーキットダイエットは無酸素運動である「筋トレ」と、ジョギングなどの「有酸素運動」を30秒ごとに3分間繰り返すダイエット法だ。運動種目が循環することから“サーキット”と名づけられた。
饗庭秀直氏。ボディメンテナンス学院長。日経ヘルス」や「宝島」誌上にも連載をもつ人気トレーナー
まず、脂肪を落とすためには消費エネルギーを増やすことが先決である。よって大抵のダイエット法では、走ったり泳いだり、単純にエネルギー消費の時間を増やすことにほとんどの労力が費やされる。しかし、サーキットダイエットはコンセプトからして違う。実は人間の消費エネルギーの6割から7割は、24時間生命を維持するためだけに使われている。つまり、基礎代謝だ。これは放っておくだけ、つまり無自覚なまま勝手に消費される。よってこの基礎代謝をあげれば、楽に効果的にダイエットできるのだ。ここが最大のポイントであり、つまりサーキットダイエットは“短期間ダイエット”だが、考えようによっては“24時間ダイエット”とも言える。効果が上がるのも当然なのだ。
「基礎代謝アップに重要なのが、ミトコンドリアです」と饗庭先生。ん、ミトコンドリア? その昔、生物の教科書で読んだような言葉だが、どう基礎代謝に影響するのだろうか。
基本的に基礎代謝を上げるためには、筋肉量を増やせばいいといわれている。しかし、まだその先がある。熱エネルギーは、脂肪や糖を元に筋肉細胞内のTCA回路(クエン酸回路)で作られるのだが、その反応が行われている場所がミトコンドリアなのだ。ミトコンドリアとはたんぱく質の一種で、生物が進化する過程で生まれた一過性の存在というイメージもあるが、実は今も私たちの体、細胞の中に存在し、大活躍している。
具体的には脂肪を燃やしてエネルギーを作り出している「発電所」みたいなものだ。つまり、基礎代謝を上げるためには筋肉細胞の中のミトコンドリア発電所を増やし、フル稼働させればよいのだ。それではどのようにミトコンドリアを増やせばよいのだろうか。
「強度の高い運動ほど、(筋力とは別に)ミトコンドリアが短時間で増えていることが分かっています。強度の高い運動は最大限の酸素を使うため、筋肉内の酸素が不足し、するとミトコンドリアは、仲間を増やして仕事を乗り切ろうとするんですよ」と饗庭先生。なるほど、ミトコンドリアを増やすには、長い運動を必要としないのである。
30秒で効果があるの?
とはいえ「サーキットダイエットは、なぜ各30秒でいいの?」と、疑問に思う人もいるだろう。通常の筋力アップトレーニングに比べ、あまりにも短すぎるからだ。詳しいメニューは写真で解説するが、特別複雑な運動もしない。しかし、ちゃんと生理機能に基づいた理由がある。
それは、急激な筋トレなどの無酸素運動を行うと、33秒で筋肉中に疲労物質である乳酸がフルに溜まってしまうという事実である。そう、30秒という時間は(筋繊維が太い細いに関わらず)、効率的に無酸素運動を行えるリミットラインなのだ。
しかも、筋肉内に出来た疲労物質である乳酸は、その後の使い方によっては筋肉を増やす物質となったり、エネルギー源としても再利用できる。この特性を利用し、サーキットダイエットでは、30秒の激しい無酸素運動の直後に有酸素運動に入る。すると、体内に新しい酸素が入るだけでなく、乳酸がきれいに再利用され、疲れが体に残らないのだ。まさに一石二鳥の効率的エクササイズなのである。
「1回3分ですが、慣れてきたら2セット3セットと、自身の体調や能力に合わせて増やしてみてください。もちろん、1セットでも効果は期待できますが、さらなる効果が望めます」
もう一つアドバイスするならば、能率的な時間というのもあり1日1回なら、筋肉の細胞が増えやすい夜の就寝時をおススメしている。1日2回ならばもう1回は朝起きてすぐ。そうすれば、代謝を上げたまま、長い1日を過ごせるからだ。
1回たったの3分。特別な器具もどこにも行く必要もない。無理な食事制限はしたくないが筋肉量を増やして基礎代謝を上げ、体重を落としたいという忙しいビジネスエリートにぴったり。ウソだと思うなら、簡単なのでぜひ一度実践してみて欲しい。
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