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2006年10月26日
男性の肥満増加
成人男性の肥満者が3割を占めるまでに増えた。野菜の摂取量は減った。厚生労働省は「食事と健康にもっと気を配ってほしい」と注意を喚起する。先に行われた日本農村医学会でも生活習慣を問う発表が相次ぎ、特に肥満が問題視された。同学会での発表によると「肥満は万病の元」といえる。カロリーを控えめにし動物性脂肪の摂取を抑え、運動をする、といった健康維持の基本を励行しなければならない。
国が旗を振る健康づくり運動「健康日本21」(2001~10年)の目標は、成人(20代~60代)男性の肥満者の割合15%以下だ。だが、04年の健康・栄養調査では、目標策定時の24.3%から逆に増えて29.0%になった。成人の野菜摂取量は、1日267グラムで、目標策定時の292グラムより25グラム減少、目標値の350グラム以上から遠のいている。
農村医学会でも、それを裏付ける発表が相次いだ。JA大分厚生連健康管理センターが、宿泊人間ドック受診者(1776人)の食生活診断をしたところ、男性は35.0%、女性は16.5%、平均28.0%が肥満だった。肥満群は、非肥満群に比べエネルギー摂取が確実に多かった。過剰が目立ったのはアルコール類、肉類、油脂類だった。また、食物繊維、食品群で言えば野菜類の摂取量が必要量の半分以下だった。これは非肥満群も同様だった。そこで、この問題を「あらゆる疾病の予防、改善のための指導の重要項目にする」という。
肥満は、女性も油断できない。島根大学医学部の生活習慣変容プログラムに参加した中高年の食生活調査の結果では肥満の原因となる炭水化物の摂取が女性で顕著に多かった。その原因として出雲地方に伝わるお茶事を挙げる。これは、接待にせん茶とともに多くの菓子類を出す習慣だ。肥満者の体重を減らすには、炭水化物を減らすのが効果的であることが分かっている。「農村地域での女性の肥満に高炭水化物食、特に(砂糖などの)単純糖質が寄与している可能性がある」とみる。
肥満は子どもでも問題になっている。JA秋田厚生連秋田組合総合病院が秋田市内の小中学生を対象に行った小児肥満症実態調査では、小学1年から学年が上がるにつれて小児肥満症の割合が増える傾向があった。「腹囲が80センチを超えると内臓脂肪と小児肥満症が危惧(きぐ)される」と子どもたちの肥満に警鐘を鳴らす。
久留米大学医学部の山岸昌一講師は、増えている糖尿病を抑えるには生活習慣の改善が効果的とした。動物性脂肪の摂取が増え、生活スタイルの欧米化で運動不足となり、肥満が大幅に増えていることを問題視する。
医師らの指摘の多くは分かっていることだ。あとは自分のこととしていかに実行するかだ。健康こそ宝であることをあらためて肝に銘じたい。
