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2005年10月05日
体重を5%減らせばこんなに持病がよくなる
先日、愛知医科大学消化器内科のグループが、「体重を5%減らせば、BMI26(18.5~25未満が正常)の男性なら約3割の人が脂肪肝から正常な肝臓に戻る」という研究結果を発表した。5%といえば、80キロの人ならたった4キロだ! 実は、体重を5%減らせば、ほかにもいろいろな持病がよくなるのだ。東海大学東京病院内科・片岡邦三医師に話を聞いた。
Kさん(40歳)は体重81キロだったがダイエットで減量し、1年後の健康診断では75キロ(約7%減)になっていた。その結果、総コレステロールが270→240、中性脂肪が154→124、LDL(悪玉)コレステロールが170→156になっていた。
「中性脂肪以外は正常値より高い状態でしたが、それでも数値が下がっていました。肝機能の数値も変化して、こちらはすべて正常値内になっていました。GOTが50→30、GPTが76→36、γ―GTPが73→54というように、です」
Oさん(44歳)は75キロから71キロ(約5%減)に減量。すると、尿酸値は7.4の高尿酸血症の状態から、6.5の正常値以下に下がった。
88キロから83キロ(約6%減)になったYさん(42歳)は、総コレステロール、GOT、GPT、γ―GTPが軒並み“異常”から“正常”になったのだ。
一方、これは逆の例だが、Iさん(45歳)は74キロから81キロに増量(約9%増)。それに伴い、血圧が125/86から一気に160/98まで上昇した。
「こうした例から分かるように、体重を5%以上減らせば、総コレステロール、中性脂肪、LDL(悪玉)コレステロール、尿酸値、肝機能の数値が下がります。Iさんは逆の例ですが、彼の結果から体重増は血圧上昇を招く。つまり体重が減れば血圧が下がる、ということが分かります。血糖値に関してはほかの数値よりも変化が激しく、体重が減少すれば、すぐに血糖値も下がる。要するに、体重を5%以上減らすことで、高脂血症、高コレステロール血症、痛風、高血圧のリスクが下がるのです」
そうなると、体はどう変わるか?
「血管内に脂肪が蓄積されにくくなり、同時に血管が傷つきにくくなるため、動脈硬化が起こりにくくなります。それによって脳梗塞などの脳血管障害、心筋梗塞などの心疾患の発病リスクが下がるのです」
糖尿病の発症・進行もストップさせるため、合併症である網膜症や腎臓疾患もなりにくくなるのだ。
実際にこんな例がある。40代のMさんはなかなか減量できず、あるとき心筋梗塞を起こし、「経皮的冠動脈形成術(PTCA)」というカテーテルを挿入して血管を広げ、血流をスムーズにする手術を受けた。通常は再発しやすいが、必死に減量をし、91キロから81キロ(約11%減)に落とした。現在、心電図など心臓に関する検査はすべて正常内だという。
ただし、「体重5%減」といっても、だれでも、どんなふうにやってもOKというわけではない。
「ダラダラ減量しても駄目です。思い切って摂取カロリーを減らし、半年間で5%減を達成する。時間をかけてやっても、その間にあちこちの内臓に異常が出てくるので、効果があまりないのです。そしてその後は、BMI25以下を目指して、減量を続けることが必要です。さらにBMI30以上の“かなりの肥満”は対象外。5%減が“効く”のはBMIが30未満の人です」
